オルツ（東京都港区）は、パーソナルAIの開発および実用化を行っている。今回、2次元のビジネスメタバース「ovice（オヴィス）」を提供するoVice（石川県七尾市）とのサービス連携を開始すると発表した。両社は、バーチャルオフィスにおける議事録の自動作成・要約・リアルタイム翻訳に加え、発話者の音声に基づいたリアルタイム同時翻訳なども視野に入れたサービス開発を行う。これにより、人が働く上での非生産的制約・物理的制約を解消することを目的としたサービスの実現を目指している。リモートワークの普及により、働く場所の分散が進んでいる一方で、取引先や仕事内容・環境などによる「働き方・働く場所の選択の制約」が社会課題となっている。また、働く場所の分散化によるコミュニケーションロスにより、組織の生産性の低下や自宅で過ごす時間が増加した従業員のメンタル不調なども問題視されている。これらの問題を解決するため、oViceとオルツは、お互いのテクノロジーを連携させることで、より働きやすい時間と場所の提供を目指している。具体的には、oViceが有するバーチャルオフィスの技術と、オルツが有するAIによる高精度音声認識技術を組み合わせることで、従業員の会話や会議、商談を自動テキスト化および企業にとっての資産化を行う。また、同時翻訳による言葉の壁の解決に加え、高精度なリアルタイム音声認識・翻訳・音声合成を組み合わせた、さらなるグローバルコミュニケーションの活性化を目指す。さらに、パーソナルAI技術を活用した「バーチャルアシスタント」の普及による、より自走できるオフィス環境の提供も視野に入れている。具体的なサービス内容やサービス開始時期に関しては、準備が整い次第あらためて発表する予定だ。