バージニア州アーリントンで毎年開催されるDevices ＆ Servicesのイベントは、AlexaやEchoなどのAI搭載デバイスに関する最新のアップデートや発表で賑わった。イベントのハイライトの1つは、Alexaに生成AIを追加するという発表だった。生成AIがAmazonの音声起動アシスタントであるAlexaに新たなレベルのインテリジェンスと直観性をもたらす。5億台以上のデバイスを販売し、毎時間数千万のインタラクションを処理するAlexaは、世界中の家庭にさらに統合されることになる。新しいAlexaは、音声対話用にカスタム構築および最適化された大規模言語モデル（LLM）を搭載している。このモデルは、リアルタイム情報を提供し、スマートホームデバイスを効率的に制御し、ホームエンターテインメントを最大化するAlexaの能力を強化する。また、LLMはAPIを介して何十万もの現実世界のデバイスやサービスに接続され、Alexaが現実世界でアクションを実行できるようになる。例えば、ユーザーは、一連のアクションを毎晩特定の時間に実行するように設定するなど、複雑なルーティンを完全に音声でプログラムできる。新しいAlexaは、ユーザーの好み、サービスとのやり取り、環境情報に基づいてパーソナライズされたエクスペリエンスも提供するという。会話全体で関連するコンテキストが引き継がれるため、ユーザーは以前のコンテキストを再度述べる必要なく、一連のフォローアップの質問をできる。ユーザーに愛されるAlexaの個性も強化され、会話がより魅力的なものになる。例えば、Alexaは、どの映画がオスカーを受賞すべきだったのかについて意見を共有したり、ユーザーがクイズの質問に正解したときに一緒に祝ったりできる。そして、通話翻訳機能は、Alexaの音声通話とビデオ通話をリアルタイムで翻訳し、言語の壁を取り除く。米国のAlexaユーザーは、無料プレビューが間もなく提供される。Echoデバイスに「アレクサ、チャットしましょう」と話しかけることで、生成AIによって実現される機能の一部をプレビューできるようになる。またそのプレビューの一部として、より多くの機能が開発および追加される予定だという。信頼性とパフォーマンスについてAmazonは、全てのエクスペリエンスは、ユーザーのプライバシーとセキュリティーを保護し、ユーザーに制御と透明性を与えるように設計されている、という。例えば、Alexaは複数のスマートホームリクエストを同時に処理し、コマンドが特定のデバイス名やスペースと一致しない場合でもユーザーの意図を推測できるようになる。これに加えて、Alexaの新しいアクセシビリティーは、聴覚、言語、または運動障害のある顧客を支援するように設計されている。そのような機能の1つがAlexaのEye Gazeだ。これにより、顧客はタブレットを見つめるだけで、音楽の再生や自宅環境の制御など、事前に設定されたAlexaアクションを実行できるようになる。この機能は完全にハンズフリー、音声フリーであり、運動障害や言語障害を持つユーザーにさらなる独立性を提供する。さらに、Alexaは、Echo ShowのFire TVチャンネル、AIを活用したFire TV検索エクスペリエンス、よりパーソナライズされたホーム画面などの新機能の導入により、さらに面白くなる予定だ。これらの機能は、ユーザーがスクロールに費やす時間を減らし、お気に入りのコンテンツを楽しむ時間を増やすことを目的としている。その他、Character.AIの新しいAlexaスキルを使用して、25を超える個性的なキャラクターと人間のような音声で会話できる機能や、音楽作成用AIサービスSplashを使用してオリジナルの音楽を瞬時に作成できる機能など、魅力的な機能が含まれている。