Microsoftがブログで、AIの支援で生物の多様性を守る試みを紹介している。オレゴン州南部の山間部、アッパー・クラマス湖畔で変革が起きている。カール・ウェナーと彼のパートナーは、流出水をろ過し、最終的にクラマス川に逆流する水質を保護するために、大麦畑の一部を湿地に変えた。この取り組みは、川の浄化、ダムの撤去、サケの再導入を目指す広範な取り組みの一環だ。レイクサイドファームの変革は、何万匹ものミツバチが集めた花粉という予期せぬ情報源によって導かれている。ベルギーの新興企業BeeOdiversityは、養蜂家でもあるWenner氏に、クラマス川流域での調査の協力を依頼した。50,000匹のミツバチで構成される各ミツバチのコロニーは、2平方マイル以上の面積で花粉を収集し、年間最大40億個の小さなサンプルを蓄積する。このデータは、植物の生態と環境汚染の正確かつ包括的なスナップショットを提供する。ミツバチが収集したデータからは、ウェナー氏が知らなかった希少な在来植物や、バランスを回復するために根絶する必要がある外来種が明らかになった。MicrosoftとAccentureのサポートとツールを利用して、BeeOdiversityは、機械学習を使用してより広い領域にわたってデータを推定するシステムであるBeeOimpactを開発した。これは、地域の生物多様性に対する活動の影響を評価する。Azureクラウド上でホストされるこのプラットフォームは、機械学習を使用して農薬濃度が高い可能性のある地域を特定し、ミツバチが収集したデータのメリットをより低コストでより広い地域に拡げる。BeeOdiversityの科学者は、データを分析して、クライアントや関係者に農薬の使用を削減し、環境全体を改善するための推奨事項を提供する。このようにして、私たちは生物多様性や汚染などの要因に取り組んでいるとグエン氏は言う。 そして最終的にはミツバチを救うことができる、と。2012年の創設以来、BeeOdiversityは、Ashokaフェローシップ、欧州連合からの研究資金提供、MicrosoftのShare AIおよびEntrepreneurship for Positive Impact Acceleratorプログラムへの参加など、数多くの賞を受賞している。