Degas（東京都渋谷区）は、及川卓也氏が技術アドバイザーに就任したことを発表した。及川氏のMicrosoft、Googleでの経験を生かし、グローバルなエンジニア組織の構築とテクノロジーを活用したプロダクトの開発を進めるとのことだ。これにより、アフリカの小規模農家6億人の生産性と所得向上を目指すとしている。Degasは、テクノロジーを用いたサブサハラアフリカの農業DXを推進している。ネイティブアプリを中心としたプロダクトと現地オペレーションを活用したデータ収集、AIを活用した与信判断により、これまで一般的な金融機関の融資対象にならなかったアフリカの小規模農家累計46,000軒にファイナンスを提供してきた。また、ネット環境が不安定でも準リアルタイムに同期を行いながら動作するシステムの開発、文化の違う現地の人々に広く利用されるUI/UXの設計、衛星データ解析を利用した農地分析手法の確立など、アジアを拠点としたエンジニアチームによるプロダクト開発を行っている。さらに、Degasはプロダクトを横展開し、さまざまな企業がトレーサブルな形で調達を行えるプラットフォームの開発に取り組んでいる。その第一弾として不二製油グループとの業務提携を発表した。また、アフリカから世界の脱炭素化に貢献するため、ビル・ゲイツ財団のグランドチャレンジ事業の採択を受け、大規模言語モデル（LLM）の開発に着手している。これらの取り組みを通じて、及川氏の技術アドバイザー就任は、Degasのテクノロジーの発展と事業拡大に寄与すると期待されている。