IT×Xをミッションに掲げるe-Gridは、出雲市の「官民連携による地域課題解決検討プロジェクト」に参画し、道路上の異常検出の実証実験を開始することを発表した。この実証実験では、AI画像解析を活用して道路上の異常を検出し、効率的な巡回ルートの自動出力も視野に入れて実験を行う。この取り組みは、地方自治体が抱える共通の課題である損傷カ所の早期発見や業務の効率化を目指しており、2023年8月下旬からデータ取得の運用を開始する。
現在、地方自治体では1車両につき2名のパトロール員が道路巡回を行っているが、老朽化が進んだ道路や道路周辺の破損など、手動での対処が困難な課題も存在している。また、労働人口の減少によりパトロール員の確保も難しくなることが予想される。
そこで、将来的にはさまざまな車両が搭載するドライブレコーダーからのデータを活用し、道路パトロールにかかる人員を減らしながら、損傷エリアの予測や最適な予算配分による対処を実現する可能性がある。
この実証実験を通じて、出雲市では統計データの解析精度を高め、3年後にはこのシステムを国内の50自治体で250車両で導入することを目指している。e-Gridの取り組みが成功すれば、道路パトロールの効率化や地域課題の解決に大きく貢献することが期待される。