Rehab for JAPAN（東京都）は、AI動作分析ソフト「Rehab CloudモーションAI」の提供を開始した。これにより、介護事業者は客観的なバランス評価に基づいて、高齢者の転倒予防に取り組むことができる。これまでの加算算定や記録業務の支援に加えて、テクノロジーの活用によりケアの質を高め、科学的介護の実現を支援している。日本の要介護（要支援）認定者数は増加している。転倒や骨折は要介護の原因の一つであり、健康寿命の阻害要因となっている。特に要介護高齢者では、転倒による重篤な外傷発生のリスクが高まる。バランス能力は加齢に伴い低下しやすいため、バランス評価と訓練が重要だ。しかし、介護事業所でのバランス評価の実施は限られており、課題も多くある。そこでRehab for JAPANは、Rehab CloudモーションAIを開発した。姿勢推定モデルとリハビリ専門職の知見を組み合わせて開発されたAIを使用しており、高齢者の片脚立位バランスの動画を撮るだけで、約1分で解析が完了し、フィードバックシートや運動プログラムが作成される。データに基づいた転倒予防の対策が簡単に行えるようになる。また、フィードバックシートは状態や変化が一目で分かるように工夫されており、誰でも理解しやすい表現がされていて、利用者や家族、ケアマネジャーにリハビリの必要性や成果を分かりやすく伝えることができるという。 さらに、モーションAIの活用により、サービス品質の向上やコミュニケーションの円滑化が図られ、ケアマネジャーからの紹介数の増加や利用者の定着につなげることができると述べている。また、業務進捗管理もモーションAI上で実施できるため、事業所の運用も簡単に組み込むことができるという。