Spiral.AI（東京都文京区）は、グローバル・ブレイン8号投資事業有限責任組合をリード投資家とし、Spiral Capital Japan Fund2号投資事業有限責任組合や既存株主のインキュベイトファンド5号投資事業有限責任組合など複数のベンチャーキャピタルファンド、そして複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドで約8.3億円の資金調達を実施したと発表した。Spiral.AIは、巨大言語モデル（以下LLM）に特化した数少ないスタートアップとして、世界におけるLLM開発と活用の中核となることを目指している。今回調達した資金は、優秀なエンジニア・事業開発メンバーの採用や、開発インフラの拡充に活用する予定だ。同社によれば、LLMは、一部の領域では既に人間に比肩するほどの性能を示しており、人間の可能性を広げるツールとして活用が始まっている。また、スケール則の発見は、LLMの性能向上が今後も継続する可能性が高く、長期的に人々の生活の刷新や新しい技術開発の加速など、さまざまな側面で社会に本質的な影響を与えるものと期待されている。一方で、LLMの真の社会実装に向けたハードルは数多く存在する。また、現行の取り組みの多くは、業務改善や社内効率化などのビジネスシーンの一部のユースケースに焦点が当たっており、人々のライフスタイルに広く変化をもたらすアイデアはまだほとんど出てきていない。Spiral.AIを立ち上げた佐々木氏は、スマートシティとエッジAI開発におけるトップランナーであるニューラルポケットの最高技術責任者として、AIの社会実装という課題に長年取り組んできたという。Spiral.AIはその知見を踏まえたLLMの社会実装を進め、人々が広くその恩恵を受けられる世界を実現していくと述べている。