ヴェルト（東京都渋谷区）は、因果推論AIソリューションを提供している。データを活用して因果関係を推定し、課題解決策の発見やアイデア出しを加速する高速な因果推論プラットフォーム「Data Ethnography」をさらに進化させた。製造業をはじめ金融、流通、マーケティングなど原因と解決策が必要な幅広い領域に活用可能な「xCausal（クロス・コーザル）」として、10月6日よりサービスをリニューアルする。日本やOECD加盟国では少子高齢化に伴い労働力人口の減少が課題とされている。少ない労働力でも効率的にアウトプットをするためにデジタル技術の活用、特にAI技術の活用が期待されている。しかし、ロイターイプソスの世論調査から「アメリカ人の6割以上がAIに脅威を感じている」との結果が出ており、背景には、ブラックボックス化されていて不明瞭な技術に対する不安が存在している。一般的なAIの計算結果は、相関関係によるパターン認識に基づいている。予測や分類は出きても、結果に影響する原因が分からないため「何をすれば結果が良くなるのか」を知ることが出来ない。ヴェルトは、このブラックボックスの課題を解決するため、AIの利用に際して「なぜその結果になるのか、何を改善すれば結果が良くなるのか」という因果関係の理解を加えることで、人が理解して使える信頼あるAIを実現する。今回、「xCausal（クロス・コーザル）」への名称変更により、AI x Causal（因果関係）のように、因果関係の理解が、大きな付加価値を産むソリューションであることを明確にした。ヴェルトはこれまで、ウェルネス・ヘルスケア領域を中心としたサービス展開をしてきた。一方、DXを進める、ウェルネス・ヘルスケア領域以外のさまざまな企業・官公庁において、データによる現状の「見える化」まではできるものの、結果を改善させる方法が不明瞭なため「アクションにつながらない」との声が多くあったという。「xCausal」は、ウェルネス・ヘルスケア領域に加え、原因の理解と解決策の特定が必要な幅広い業種・目的に合わせてカスタマイズし、活用してもらうことを考えている。