リーダー電子（神奈川県横浜市）は、自社株の第三者割当を行い、ACGグロース1号投資事業有限責任組合とAnchor Capital Groupと資本提携することを発表した。同社は1954年創業の電子計測器専門メーカーで、放送・映像業界に高精度な信号計測技術を提供してきた。近年は映像技術のIP化や4K/8K対応などの技術革新に対応し、モニタリング分野でのソリューション開発を強化している。

2019年には英国の映像技術企業を買収し、欧州市場への進出と技術力強化を図った。また、動画制作の自動化・省力化を目指す「Video Management Automation（VMA）」事業を開始し、AI Picasso社との技術融合により、新たな市場での競争優位性を確立し、事業拡大を加速させる方針だ。本自己株式処分は、電子計測器メーカーからAIソリューション企業への進化を加速するための重要な施策と位置付けられている。

リーダー電子の事業は、「バリュービジネス」と「グロースビジネス」の2本柱で構築されており、ACGグロース1号投資事業有限責任組合を割当先とする自己株式の処分を実施する。ACGは、コンテンツや映像関連分野への投資に強みを持つ新たな投資会社であり、ACGのネットワークとM&Aの実績を活用し、事業提携やM&Aを進めることで、ソフトウェア領域での事業基盤の早期構築を目指す。2025年12月8日にはACGと投資契約を締結し、戦略的パートナーシップを通じて長期的な企業価値向上を目指す。

資金使途は、VMA事業拡大のためのエンジニア獲得・育成資金や、VMAソリューションの事業領域拡大のためのマーケティング活動費用、業務資本提携やM&A検討のための諸費用に充てられる。リーダー電子は、AI Picasso社のグループ入りに続き、ACGとの資本提携により、AIを活用した動画制作ソリューション「VMA」を提供し、動画制作領域での更なる発展に貢献する意向だ。