データセンター向けの高効率生成AIコンピューティングのリーダーであるd-Matrixは、Temasekが主導するシリーズBラウンドで1億1,000万ドルの資金を確保した。この投資は、世界初のデジタルインメモリーコンピューティング（DIMC）チップレットベースの推論コンピューティング プラットフォームであるCorsairの商品化に使用される。DIMCは、AI推論ワークロードの効率を大幅に向上させることが期待される新しいテクノロジーだ。DIMCは、メモリーとコンピューティングを同じチップレット上に統合することで、AIパフォーマンスの大きな障害となるメモリーのボトルネックを排除する。これにより、消費電力とコストが大幅に削減され、より幅広いアプリケーションでAIを利用できるようになる。d-Matrixは数年間DIMCテクノロジーの開発に取り組んできており、大きな進歩を遂げた。同社のJayhawk IIチップレットは、初めて市販されたDIMCチップレットであり、従来のGPUベースの推論ソリューションと比べてパフォーマンスが大幅に向上することが実証されている。この最新の資金調達により、d-MatrixはCorsairを商品化し、DIMCを市場に投入する上で有利な立場にある。同社は既に多くの主要顧客と提携しており、2024年にCorsairの出荷を開始する予定だ。この資金調達ラウンドは、Playground Global、M12 （Microsoft Venture Fund）、Nautilus Venture Partners、Entrada Venturesなど、他の多くの投資家からも支援された。d-Matrixはカリフォルニア州サンタクララに本社を置き、インドのバンガロールとオーストラリアのシドニーにオフィスを構えている。