Generatived(Beta)|生成AIの最新ニュースとトレンドを提供

John Snow Labsが腫瘍学レジストリの自動化機能を強化
Generatived
25/10/16 0:00
John Snow Labsは、腫瘍学患者レジストリ向けの新たな自動化機能を発表しました。これは、臨床チームの精度、拡張性、そしてユーザーエクスペリエンスの向上を目指しています。この発表は、10月14日から16日まで開催されたオンラインイベント「Applied AI Summit」の基調講演で行われました。これらのレジストリは、リアルワールドエビデンスの生成、コホートの選択、臨床試験の設計、アウトカム研究の実施、そして運用計画に不可欠です。
同社のマルチモーダルAI技術は、腫瘍学レジストリにおける手作業によるデータ抽象化という、時間とコストの両面で労働集約的なプロセスの課題を解決します。米国国立がん登録プログラム(National Program of Cancer Registries)の報告によると、これらのレジストリを手作業で構築するには1症例あたり約2時間かかり、複雑な症例では数日かかるとのことです。がん症例が期限通りに報告される割合はごくわずかであるため、人員不足と報告件数の増加が、大幅な遅延の一因となっています。
John Snow Labsのソリューションは、AIを活用して様々な医療報告書から非構造化データを処理し、報告対象症例の自動識別とコーディングを可能にします。これにより、手作業が削減され、報告義務のない大量の記録処理に伴う非効率性が解消されます。このシステムは、リアルタイムの記録照合、登録担当者向けに設計されたユーザーインターフェース、腫瘍学特有のガイドラインを適用するAIエージェントなどを備えており、これらはすべてエラーの最小化と登録データの標準化を目指しています。
これらのAI機能の実装により、症例要約に必要な時間が2時間からわずか1~2分に短縮され、生産性の大幅な向上が期待されます。この効率化により、臨床スタッフはより重要な業務に集中できるようになり、バックログの軽減とデータ品質の向上を実現できます。人員の追加は不要です。John Snow Labsは、これらの新機能はスピード向上だけでなく、公衆衛生と研究のための信頼性の高いデータ提供にもつながると強調しています。ご関心のある方は、Applied AI Summitの基調講演で詳細をご確認ください。
