大阪観光局（大阪市中央区）は、訪日外国人旅行者の増加に対応するため、大阪公式観光情報サイト「OSAKA-INFO」のAIチャットボットを、日本初となる20言語以上に対応可能な生成系AIチャットボットに刷新すると発表した。この新しいチャットボットは、Kotozna（東京都港区）がJTB（東京都品川区）と連携して提供する「Kotozna laMondo（コトツナラモンド）」で、2023年10月16日から「OSAKA-INFO」に導入され、今後は大阪観光局公式・観光アプリ「Discover Osaka」にも搭載される予定だ。大阪観光局は、2025年の大阪・関西万博に向けて、生成系AIチャットボットを活用した観光案内所やコールセンターでの多言語問い合わせの利便性向上と、観光情報の管理業務の省力化を両立することで、来阪する訪日外国人観光客へのおもてなしの向上を目指している。大阪観光局用にカスタマイズされた「Kotozna laMondo」は、「OSAKA-INFO」を中心とした大阪の観光情報を提供するWEBサイトの情報をもとに、旅行者の質問に自然な言葉で回答する。また、WEBサイトの情報更新に合わせて「Kotozna laMondo」も自動更新されるため、管理者による情報更新作業の省力化が実現する。「Kotozna laMondo」は、天気などリアルタイムで更新される情報についても特定のWEBサービスと連携し、回答を行うことが可能だ。対応可能言語は20言語以上で、「Kotozna laMondo」はブラウザー言語に応じて表示言語が自動で切り替わるため、旅行者側での言語設定を行う必要がなく、利便性の面でも大きく向上する。今後はレストランや送迎などの予約機能、防災情報など、お客様に有益となるさまざまな情報と連携させる予定だ。「Kotozna laMondo」はKotoznaが提供するサービスで、GPT-4を活用した多言語AIチャットボットだ。生成系AIであるGPT-4を活用しているため、自然な会話による対話が可能だ。しかし、これら生成系AIは人間のように自然な対話ができる一方で、個別の具体的な質問に対して、回答の正確性は必ずしも高くないという欠点があった。そこでKotoznaは、固有データベースの学習×独自プロンプトエンジニアリング技術で、特定の事業者に特化した情報を、回答の直前にChatGPTに教えることで、事業者に関連する正確で信頼性の高い情報を提供することを実現した。