デジタルアーカイブ構築を手がける誠勝は、AI関連技術を活用して、編纂史料から従業員の潜在的な課題指摘能力を評価できるアセスメントツール「AIDARD」を開発した。「AIDARD」は、社史や自治体史などの編纂史料を基に、記述式テストの回答から従業員の「理解度」「共感度」「伝達度」「実践度」を数値化し、潜在的な課題指摘能力として評価するツールだ。企業のアーカイブ担当者や経営企画担当者、博物館学芸員などは、これらの数値を活用して研修の効果測定や人材の評価・育成に役立てることができる。

「AIDARD」の特徴は、産業連関表の構造データを使用した独自のエンジニアリング技術だ。誠勝はこの技術を「企業把握度を出力するフレームワーク」として特許出願中だ。誠勝は、デジタルアーカイブ構築に関するノウハウに加え、利活用を見据えた活動を進めている。

デジタルアーカイブの有効な利用には、過去の編纂資料の電子化だけでなく、組織内外の新たなデータと組み合わせて利活用できる仕組みが必要だ。誠勝はAI技術の応用と政府・自治体が公表するオープンデータとの連携に取り組み、既存のデジタルアーカイブを生きたデータとして生まれ変わらせることを目指している。

誠勝は「まちづくり人材育成事業」として、「AIDARD」を地域活性化に資する人材育成に活用する予定だ。地域企業の経営企画・社史アーカイブを担う人材や、貴重書・文化財に関わる人材に対して、史料の調査研究や地域課題に対する理解を深めるツールとして提供する予定だ。

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プレスリリース