チリの水産物輸出業者であるCamanchacaは、事業運営における生成AIテクノロジーの革新的な使用で知られている。従業員数3,800人の同社は、サケ、アジ、貝類の持続可能な調達と輸出に長年取り組んでいる。5年前、Camanchacaは、BigQuery、Looker、Cortex Frameworkの機能を活用して、エンタープライズワークロードをGoogle Cloudに移行するという戦略的決定を下した。このデジタルアーキテクチャーにより、企業向けに設計された生成AIエージェントであるElonの導入により、同社は膨大な企業データを活用できるようになったという。

Elonは、Camanchacaの従業員が企業の中核データを操作する方法を変革した。AIエージェントによりデータアクセスが民主化され、技術的専門知識に関係なく、全ての従業員がデータ アクセスを利用できるようになった。これにより、ユーザーは会社の豊富な構造化データと非構造化データにアクセスできるようになり、質問するだけで情報に基づいた意思決定ができ​​るようになった。それに応じて、Elonは、さまざまなデータセットからの情報を組み合わせて、一貫した応答を提供する、パーソナライズされた意味のある簡潔な回答を提供するという。

Elonの導入により、社内の意思決定能力が大幅に強化され、時間のかかる手動データの選別と組み立てが不要になった。例えば、財務管理者は、以前は注文書や調達情報を収集するためにダッシュボードやアプリケーション画面をクリックする必要があったが、現在では自然言語応答で正確で状況に応じた洞察を受け取ることができる。データインタラクションにおけるこの変化は、BigQueryの企業データを大規模言語モデルに接続するユーザーフレンドリーなインターフェイスの開発によって可能になり、自動応答パターンに従った自然言語応答が得られるという。

Camanchacaの生成AIイノベーションへの取り組みはまだ始まったばかりで、サプライヤーやベンダーへの生成エージェントアクセスの拡張、予知保全のためのAIの探求、Google Cloudによる洞察の向上のためにファーストパーティーデータと公開データを融合する計画がある。同社の経営陣はイノベーションと発明に力を入れており、業務を簡素化し改善する方法を常に模索しているとのことだ。

ソース:AI & Machine Learning | Google Cloud Blog