主要な画像およびビデオプラットフォームであるCloudinaryは、新しいAI強化画質機能を導入し、JPEG XLサポートを拡張した。これらの機能強化により、開発者は高品質で高性能のビジュアルエクスペリエンスを作成および提供できるようになる。同社の自動品質選択機能q_autoは、画像ピクセルを分析してユーザーのデバイスと帯域幅に基づいて最適な品質レベルとエンコード設定を決定する、広く使用されている機能だ。最新のAI強化アップデートは、このプロセスを新たなレベルに引き上げ、同社の以前の業界をリードするバージョンを上回ったという。

q_autoの進歩は、知覚される画質に対する圧縮の影響に関するCloudinaryの広範な研究の結果だ。同社は、人間が注釈を付けた圧縮画像のCloudinary Image Dataset (CID22)を開発した。このデータセットは、人間がさまざまな圧縮シナリオに関連して品質に対する認識に注釈を付けることによって作成された。AIモデルは、強化されたq_auto変換のためにこれらの観察に基づいてトレーニングされた。このプロセスにより、品質に目立った影響を与えることなく、平均画像サイズを以前の推定よりもさらに縮小できることが判明し、それによって帯域幅が削減されたという。

Cloudinaryの主任画像研究者であるJon Sneyers博士は、Googleの研究者数名とともに、JPEG XLの作成に貢献した。このテクノロジーは、最新のウェブ上に高品質の画像を配信し、高忠実度の圧縮とプログレッシブレンダリングを提供する。昨年6月にAppleがiOS 17、macOS Sonoma、SafariブラウザーでJPEG XLをサポートすると発表したことを受けて、Cloudinaryの顧客はAppleデバイスで比類のないエクスペリエンスをユーザーに提供できるようになったという。

JPEG XLには、高品質を維持しながらのファイルサイズの大幅な削減、エンコード/デコードの高速化によるパフォーマンスの向上、プログレッシブデコードによるスムーズなユーザー エクスペリエンスなど、いくつかの利点がある。高忠実度の写真用途向けに設計されており、柔軟な可逆圧縮モードまたは非可逆圧縮モードを提供する。既存のJPEG画像は、世代を失うことなくJPEG XLに変換できるため、JPEG XLファイルが20%小さくなり、まったく同じJPEGファイルに再変換できるとのことだ。

出典:プレスリリース