Cohereは、企業の戦略チームの生産性を向上させるために設計されたナレッジアシスタントである「Coral」を2023年7月25日に発表した。

職場が進化するにつれて、従業員は同僚とのやり取りを反映した情報への効率的なアクセスを求めている。例えばマッキンゼーのレポートによると、従業員は1日の最大20%を情報の検索に費やしているという。

エンタープライズチャットボットであるCoralは、この課題に取り組むもの。Cohereのコマンドモデルを活用したCoralは、ユーザーが効率的にビジネスタスクを完了できるように会話を行う。Coralは、ナレッジワーカーに、調査、分析、推奨事項に対する貴重なサポートを提供する。企業ごとにカスタマイズ可能であり、データ接続を統合してナレッジベースを強化し、プライベート展開により機密データの保護を保証する。

同社の消費者向けチャットボットに関する調査では、ブレーンストーミングとドラフトのコミュニケーションが最大50%向上することが示されている。ナレッジアシスタントの需要は全てのビジネス機能に及び、ナレッジ ワーカーとカスタマーサポート部門に利益をもたらす。社内チャットボットを導入したカスタマー サポートエージェントは、14%多くのケースを解決できるようになり、顧客感情と従業員定着率の向上につながる。

一方データのプライバシーと生成AIへの信頼は依然として大きな懸念事項だ。Coralは、データを社内の安全な環境内に保管し、関連するデータソースからの引用を使用して回答を提供することでこれらに対処し、信頼性を高める。

Coralの重要な機能には、シームレスな対話のためのチャットベースのインターフェイス、業界および固有の要件に基づくカスタマイズ、関連するデータ引用による根拠となる応答、企業のデータ境界内でのプライベート展開などが含まれる。