CompTIAの最新レポート「IT Industry Outlook 2024」では、IT業界の将来を掘り下げ、テクノロジー、職場、社会的相互作用を形成すると予想される重要なトレンドに焦点を当てている。このレポートは、AIに対する当初の興奮は薄れるかもしれないものの、ビジネスワークフローへのAIの統合は進化し続け、20%以上の企業が積極的にAIを自社の業務に取り入れ、さらに62%の企業がテクノロジーの利用を増やすことを計画していることを示唆している。AIにより日常業務が自動化されることで効率が向上し、従業員がより戦略的な取り組みに集中できるようになると期待されているという。

この調査では、IT部門におけるスキルベースの採用慣行への移行も予測されており、企業の40%近くが特定のスキルに基づいて職務に関する明確なガイドラインを確立している。このアプローチにより、人材プールが拡大し、採用における多様性が促進されると考えられている。さらに、この報告書は、企業がキャリアの透明性を採用し、キャリアアップの機会について従業員と率直に話し合うことが期待されていることを示しているとのこと。

CompTIAの調査では、ITプロフェッショナルが自分のキャリアの見通しとテクノロジー業界の方向性に関して強い楽観感を持っていることが明らかになり、70%が自分の将来に自信を示している。ただし、レポートでは、テクノロジーの複雑さの増大、サイバーセキュリティーの脅威、仕事のアウトソーシングに対する懸念など、IT従業員に影響を与えるストレス要因も認めているという。

将来に向けて、テクノロジー企業は概して2024年の見通しについて楽観的であり、68%が今年の事業改善と売上目標について前向きに感じている。それにもかかわらず、インフレや労働力不足などの懸念が悲観論の潜在的な原因として注目されており、業界の成長に影響を与える可能性のある外部課題が浮き彫りになっているとのことだ。

出典:プレスリリース