DataCeboは、広く使用されているSynthetic Data Vault (SDV)の高度なバージョンである「SDV Enterprise」を導入した。これは、エンタープライズアプリケーションのAIモデルを作成および管理する開発者のニーズに応えるように設計されている。この新しいツールは、実際のデータが不足しているときに直面する課題に対処し、元のデータセットを厳密に反映した合成データの生成を可能にする。このイノベーションは、年間数百ものアプリケーションの合成データ生成を必要とするGlobal 2000企業にとって特に有益だという。

DataCeboの共同創設者であるKalyan Veeramachaneni氏とNeha Patki氏によるSDVの創設は、MITのData to AI Labに在籍していた時代に遡る。オープンソースSDVは100万件を超えるダウンロードで大きな注目を集め、合成データを中心とした最大のコミュニティーを育成した。この成功を基盤として、2020年に設立されたDataCeboは、生成AIの使用を通じて企業内の開発者の生産性を向上させることを目指しているとのこと。

SDV Enterpriseは、合成データ生成プロセスを合理化するために設計された一連の機能を備えている。広範囲かつ複雑なデータセットでAIモデルをトレーニングするためのスケーラビリティー、複雑な現実世界のデータ概念を把握するための深いデータ理解、カスタマイズのためのローコードAPIによるプログラム可能性、さまざまなデータ形式とのシームレスな統合、複数の合成データを監視するための包括的な管理ツールを提供する。

サービスを強化するための戦略的な動きとして、DataCeboはLink VenturesとZetta Venture Partnersが主導し、Uncorrated Venturesも参加して、850万ドルのシード資金を確保した。この投資は製品開発と市場開拓チームの編成に充てられ、DataCeboが合成データソリューションの分野でさらに影響力を発揮できるよう位置付けられるとのことだ。

出典:プレスリリース