Dropboxは最近、ユーザーの生産性向上を目的とした2つの新しいAI搭載ツールを発表した。

1つ目のツール「Dropbox Dash」は、AIを搭載したユニバーサル検索機能で、コンテンツの発見を効率化し、ファイルの検索に費やす時間を短縮するよう設計されている。Dropbox DashはGoogle WorkspaceやMicrosoft Outlookのような主要プラットフォームへのコネクタを備えており、ユーザーは単一の検索バーを使って複数のアプリやプラットフォームからコンテンツを検索できる。このツールにより、異なるアプリケーションを切り替える必要がなくなり、コンテンツをシームレスに検索・共有しやすくなるという。さらに、Dropbox Dashはユーザーの行動から学習し、時間の経過とともに検索結果を改善するという。

2つ目のツール、Dropbox AIはファイルのプレビューに重点を置き、大容量のドキュメントやビデオを迅速かつ効率的に理解する方法を提供する。ボタンをクリックするだけで、契約書や会議の記録など、コンテンツの簡潔な要約を作成できることを強調している。さらに、ユーザーがファイルについて質問すると即座に回答が返ってくるため、長い文書を手作業で検索する必要がないことも特徴として挙げられている。Dropbox AIは現在アルファ版として提供されており、米国のDropbox Pro顧客に展開され、さらに拡大される予定だ。

これらの製品発表に加え、DropboxはAIを活用して働き方を変革する新興企業を支援することを目的とした5000万ドルのベンチャー・イニシアティブ、Dropbox Venturesを立ち上げた。これは、選ばれた投資先企業に資金援助と指導を提供し、AIを活用した革新的な製品を開発できるようにする取り組みだ。

Dropboxがこれらの新しいAI搭載ツールを導入するに当たり、同社は信頼と責任へのコミットメントを新たにすると述べた。また、顧客のプライバシーを保護し、透明性を確保し、AI技術の偏りを緩和することの重要性を認識している。これらの原則を守るため、DropboxはAI製品や機能の責任ある開発においてチームの指針となる一連のAI原則を策定したという。