ELYZA(東京都)は、東京大学・松尾豊教授の研究室から生まれたAI企業で、国内の大規模言語モデル(LLM)の研究開発をリードしている。最近、700億パラメータを持つ国内最高水準のLLMを開発し、日本語の性能がグローバルモデルに匹敵すると発表した。

KDDI(東京都新宿区)との提携を通じて、ELYZAはその研究開発力とKDDIグループの計算基盤やネットワーク資源を組み合わせ、生成AIの社会実装を加速する。2024年春からは、企業や自治体向けに生成AI関連のサービスを提供する予定だ。

提供されるサービスには、日本語汎用LLMの開発、領域特化型LLMの開発、そして生成AIを活用したDX支援・AI SaaSの提供が含まれる。特に、KDDIの関連会社アルティウスリンク(東京都新宿区)と協力し、コンタクトセンター特化型LLMの開発・実装を進め、顧客対応業務のデジタル化を推進する計画もある。

少子高齢化による人手不足や事業環境の変化に対応するため、ELYZAとKDDIは生成AIを活用した業務効率化や生産性向上を目指す。日本語に最適化されたLLMや特定領域に特化したLLMにより、より本格的な課題解決を図るとしている。また、実証実験を超えた現場導入のための支援やツールのニーズにも応える方針だ。

出典:プレスリリース