株式会社エネットとPwCコンサルティング合同会社は、生成AIを活用して、電力業界における制度改正の影響を分析・評価する実証実験を開始しました。電気事業制度は、小売全面自由化による競争拡大や燃料価格の上昇などの影響により、市場価格の変動が顕著になっています。また、再生可能エネルギーの導入に伴い火力発電所の稼働率が低下し、供給力不足の問題も生じています。経済産業省を中心にさまざまな委員会で議論が行われ、制度改正が適宜行われていますが、その論点や情報は多岐にわたり、一元的に把握・理解することは困難です。

この実証実験では、生成AIを活用して制度改正の論点や背景を体系的に分析・整理します。これにより、制度変更内容の把握や影響評価の効率化、事業活動や政策提言への迅速な反映、お客様への正確な情報提供が可能となることを期待しています。

PwCコンサルティングは、生成AIの技術検証や業務トライアル、効果検証など、本格的な導入に向けた取り組みを支援します。この取り組みは、電力システム改革を進める政府・省庁や関連事業者間の情報格差を解消し、電気事業の健全な発展を補助することにもつながると考えています。また、得られた知見を活用して、電気自動車や仮想発電所などに取り組む新たなプレイヤーが電気事業に参入しやすくなるよう促進し、業界全体の発展を支援することも視野に入れています。

出典:NTT News Release