Software Delivery Platform® 企業であるHarness.Incが、AIDA (AI Development Assistant)という名前のAIアシスタントを発表した。AIDAは、従来のコード生成を超え、ソフトウェア配信のさまざまな段階にAIを導入することでSoftware Development Life Cycle (SDLC)全体を改善することを目指している。AIDAはエラー解決、セキュリティーの脆弱性、クラウドのコストガバナンスに対処する包括的なソリューションを提供するとHarnessは述べている。そして、AIDAを使えばソフトウェアエンジニアリング チームの生産性が30 ~ 50%向上すると予想している。

AIDAは、ソフトウェア開発ライフサイクルにおける主要な問題点をターゲットとする3つの機能を導入している。

  • Assisted Resolution of Builds and Deployment Failures:AIDAはログファイルを分析し、エラー メッセージと既知の問題を関連付け、開発者に展開の失敗の迅速なトラブルシューティングと解決を提供する。また、修正の提案も提供し、ビルドを開始する前でも潜在的なエラーを予測する。
  • Automated Security Vulnerability Fixing:AIDAはセキュリティー脆弱性を自動的に特定し、コード修正を生成する。公に知られているCommon Vulnerabilities and Exposures(CVE)とCommon Weakness Enumerations(CWE)についてトレーニングされており、AIDAは脆弱性修復プロセスを加速し、開発者の労力を50 ~ 75%削減する。
  • Manage Cloud Assets Using Natural Language:AIDAは、クラウドコストを管理するためのポリシーの作成と保守を簡素化する。 ユーザーは自然言語を使用してポリシーを定義し、通常は複雑なプロセスを自動化できる。

Harnessは、Automated Code Reviews、AI-Assisted CI/CD Pipeline authoring、AI-Assisted Authoring of Chaos Engineering Experimentsなど追加のAI機能が今後数力月以内にAIDAに組み込まれる予定であると述べている。

プレスリリースによると、Harnessはエンタープライズ対応とデータプライバシーを優先しているという。AIDAのAIスタックは、カスタムLLM、トレーニングデータ、ベクトル データベースで構成され、データのプライバシー、セキュリティー、コードの著作権侵害に関する法的コンプライアンスを確保するように設計されている。トレーニングで使われる全ソースコードには寛容なライセンスが付いているため、ユーザーは独自コードやコピーレフトコードを心配することなく結果を自由に組み込むことができる。さらに、顧客がAIDAと共有したコードとデータは顧客自身が所有するので、安全なままだという。