クラウドアプリケーション向けのデータ保護ソリューションの著名なプロバイダーであるIronCore Labsは、使用中のデータの暗号化でベクトル埋め込みを保護するように設計されたSDKである「Cloaked AI」を発表した。この革新的なソリューションは、機密データを含むベクトルデータベースを使用してアプリケーションにAIを組み込む企業にとって、大きな進歩となるという。

大規模な言語モデルの出現により、AI製品の開発方法とプライベートデータの保存場所が変わった。以前はプライベートAIデータがモデルに格納されていたが、現在はエンベディングとしてキャプチャーされ、ベクトルデータベースに保存されている。これらのデータベースには、社内独自の文書からチャット履歴や医療診断に至るまで、幅広い情報が保存されているとのこと。

Cloaked AIは、最小限のコーディングでの簡単な統合や迅速な導入など、いくつかの重要な機能を備えている。新しいサービスやコンテナは必要なく、既存のベクトルデータベースやFAISSインデックスと統合できる。データへのアクセスは許可されたシステムに限定されており、ホスティングプロバイダーやデータベース管理者によるバックドア アクセスはない。また、IronCore Labs SaaS Shieldによる高度なキー管理とBYOK機能も提供し、埋め込み反転攻撃やメンバーシップ推論攻撃から保護するという。

Cloaked AIは、ユーザービリティを損なったり、異常検出、生体認証識別、セマンティック検索などのAIユースケースを妨げたりすることなく、ベクトル埋め込みを保護する使用中の暗号化ソリューションだ。Pinecone、Weaviate、Qdrant、Elastic、AWS OpenSearchなど、既知の全てのベクターデータベースと互換性があると述べた。

出典:プレスリリース