NTT(東京都千代田区)は、AIモデルの再学習コストを削減する「学習転移」技術を開発した。この技術は、過去の学習過程を新たなモデルに適用し、数秒から数分で精度を実現する。大規模言語モデル「tsuzumi」の更新や運用コストの削減に寄与する見込みだ。

同社によると、この技術はニューラルネットワークのパラメータ空間の対称性を利用。過去の学習データを変換し、新しいモデルへの適用を可能にする。これにより、AIモデルのチューニングにかかる時間とコストを大幅に減少させることができる。

また、NTTはこの成果をオーストリア・ウイーンで開催されるICLR 2024で発表する予定だ。学習転移技術は、AIの多様な解の創出や環境負荷の軽減にも貢献するとしている。次世代AI技術の発展に向けた基礎理論の確立と応用が期待される。

ソース:NTT News Release