早稲田大学(東京都新宿区)と株式会社ZOZO NEXT(千葉県千葉市)の研究開発組織、ZOZO研究所は、AIファッション解釈技術の開発に成功しました。この技術は、ファッションに関するイメージを自動的に学習し解釈する、デジタルファッションアシスタント、「Fashion Intelligence System」の一部として機能します。

清水良太郎(早稲田大学大学院創造理工学研究科博士後期課程)、後藤正幸教授(早稲田大学理工学術院)、および中村拓磨(ZOZO研究所)らによる研究グループは、機械学習モデルを使用して、ユーザーからの曖昧な質問に対する詳細な答えを提供することが可能になりました。

例えば、「この服装の上半身はどのくらいカジュアルか」や「ビジネスカジュアルに変更するとどうなるか」といった具体的な質問に対して、AIが自動で解答することができます。これは、AI駆動スタイル分析における大きな進歩を示しており、ファッション推薦システムの精度を飛躍的に向上させています。

この研究成果は、オランダのエルゼビア社が発行する『Knowledge-Based Systems』に掲載され、「Partial Visual-Semantic Embedding: Fine-grained outfit image representation with massive volumes of tags via angular-based contrastive learning」というタイトルで発表されました。

新開発されたビジュアル-セマンティック埋め込み技術は、個々のアイテムの特徴を抽出し、それらを組み合わせて全体的な服装スタイルを分析することができます。これにより、ユーザーは自分のスタイルに関する曖昧な問いに対して、より具体的でパーソナライズされた答えを得ることが可能になります。

このAIコーディネート支援技術は、ファッション業界におけるAI活用の新しい地平を切り開きます。ユーザーは、自身のファッション選択をより簡単にし、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。また、ファッションデータ科学の進歩により、ファッション業界におけるAIの利用がさらに広がることが期待されています。

出典:プレスリリース