Amazonウェブサービス(AWS)は、クラウドファースト戦略を加速するために、日本最大の金融サービス プロバイダーである三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)との提携を発表した。MUFGは、生成人工知能(AI)や機械学習(ML)などのAWSの高度なクラウドテクノロジーを活用して、顧客サービスを強化する。金融大手はAWSテクノロジーを活用して、データに基づいたビジネス上の意思決定を推進し、プロセスを合理化し、資産サービス、銀行業務、資金調達における顧客の変化するニーズを満たす革新的なデジタル金融商品を作成するとのこと。

オンプレミスのデータセンターからAWSに移行することで、MUFGは標準的なITインフラストラクチャーの運用コストを20%削減することに成功した。この動きにより、金融サービスプロバイダーはパーソナライズされた金融サービスをより迅速に革新できるようになった。クラウド上で運用するMUFGは、顧客に財務処理時間の短縮、タイムリーな洞察、長期的な財務安定を促進するデジタルサービスへの安全なアクセスを提供できる。例えば、MUFGはAWSを利用して、顧客がモバイルデバイスを介してMUFGおよびパートナー金融サービスを管理できる安全な資産管理プラットフォームであるMoney Canvasを作成したとのこと。

MUFGは、APIを介して複数の基盤モデルを提供するサービスであるAmazon Bedrockを使用した生成AIアプリケーションの開発も検討しているという。この金融グループは、100を超える潜在的な生成AIユースケースでAWSを使用し、顧客サービス、財務、人事、販売を含む全ての事業分野の生産性を向上させることを計画している。MUFGはまた、MLモデルの構築、トレーニング、デプロイのためのフルマネージドサービスであるAmazon SageMakerを使用してアカウント移管リクエストを自動化することで、生産性を30%向上させたとのこと。

MUFGは360年の歴史の中で、伝統的に多様な銀行グループ内のサイロでデータを収集し、分析してきた。しかし、同銀行は現在、クラウドデータ ウェアハウスであるAmazon Redshiftを使用して、このデータを予測的洞察に変換し、販売活動を強化し、顧客とのやり取りを改善し、業務効率を促進している。MUFGはまた、分析ツールを使用して従業員エンゲージメントを強化し、調査回答データを集約し、Pulse Surveyプラットフォームで回答結果を配布しているとのことだ。

出典:プレスリリース