Intelは2023年7月24日に、34種のAIリファレンスキットをオープンソースとしてコミュニティーへ提供すると発表した。Accentureとの数年にわたる協業の成果であるこのリファレンスキットは、開発者やデータサイエンティストがAIをより迅速かつ容易に導入できるようにするもの。各キットには、モデルコード、学習データ、機械学習パイプラインのインストラクション、ライブラリー、oneAPIコンポーネントが含まれる。AIを最適化し、オンプレミス、クラウド、エッジのハイブリッド環境でアクセスできるようにし、開発者がアプリをシームレスに展開できるようにするという。

IntelのAIおよび分析担当副社長兼ゼネラルマネージャーのWei Li博士は、このリファレンスキットは、数百万の開発者とデータサイエンティストに、さまざまな分野でAIアプリを構築・拡張するための、簡単でコスト効率の高い方法を提供するものだと述べている。

各キットは、oneAPIのオープンスタンダードの異種混合プログラミングモデルに基づいて構築されており、アプリケーションの移植性を最大化する。同時にインテルのAIソフトウェアポートフォリオを活用して、AIの統合と展開を合理化し、既存のソリューションを強化する。

例えば、チャットボットインタラクションキットは、oneAPIの最適化により最大45%高速な推論が可能だという。また、生命科学分野の視覚での品質管理では、このキットを使用した場合、欠陥検出のトレーニングは20%、推論は55%高速化するという。

Intelは、このキットによる開発時間の短縮のおかげで、データサイエンティストと開発者は、独自の環境の制約を克服し、迅速かつコスト効率よくモデルをトレーニングできるようになる、と述べている。