インテルコーポレーション(米国カリフォルニア州サンタクララ)は、AI時代に対応する新たなシステム・ファウンドリー事業「インテル・ファウンドリー」を立ち上げ、技術ロードマップを公開した。顧客企業のAI取り組みを支援するため、Intel 14Aプロセス技術や特化型ノードの進化、システム・アセンブリー&テスト(ASAT)の新機能を軸に展開する。Synopsys、Cadence、Siemens、Ansysなどのエコシステム・パートナーからも支援が得られている。

「Intel Foundry Direct Connect」イベントでの発表には、ジーナ・レモンド米国商務長官、Armのレネ・ハースCEO、Microsoftのサティア・ナデラCEO、OpenAIのサム・アルトマンCEOが参加した。インテルCEOパット・ゲルシンガーは、AIが世界を変え、インテル・ファウンドリーが新しい市場を創出し、テクノロジーの活用を変革すると述べた。

インテルは「5N4Y」を超えるプロセス技術ロードマップを拡張し、Intel 14Aや特化型ノードの進展を発表。2025年にはIntel 18Aを投入し、プロセス技術でのリーダーシップを再確立すると期待されている。Intel 3-Tは先進3Dパッケージング設計用に最適化され、UMCとの共同開発による新しい12nmノードも強調された。

マイクロソフトサティア・ナデラCEOは、半導体設計にIntel 18Aプロセスを選択し、製造すると発表。インテル・ファウンドリーは、Intel 18A、Intel 16、Intel 3などのプロセスで成功を収め、先進パッケージングを含むASAT機能で顧客を獲得している。

Synopsys、Cadence、Siemens、AnsysなどのIP/EDA企業は、インテルのプロセス技術とパッケージング設計への対応を完了したと表明。Armとの「Emerging Business Initiative」を通じて、ArmベースのSoCのファウンドリー・サービス提供に向けた協業も進めている。

インテルは、サステナビリティーと強靭性を備えた信頼できるシステム・ファウンドリーを目指す。2030年までに再生可能エネルギー利用比率100%、ネットポジティブな水資源利用、埋め立て廃棄物ゼロを目標に掲げ、2040年までの温室効果ガス排出量ネットゼロ、2050年までのスコープ3排出量ネットゼロを目指している。

出典:プレスリリース