医薬品設計におけるAI企業Iktosは、現地時間7月3日に、日本の医薬品メーカーであるキッセイ薬品工業(本社長野県松本市。以下キッセイと略)が、AI創薬を促進するために、Iktosが提供するSoftware as a Service (SaaS)であるMakya™ プラットフォームを導入した。この発表はフランスのパリで行われ、両社の協力関係が披露された。

Iktosによれば、泌尿器科、腎臓透析などの医療ニーズに重点を置く製薬会社であるキッセイは、Iktosの最先端AIテクノロジーMakyaプラットフォームを創薬プロジェクトに活用する。このプラットフォームは、深層生成モデルとデータ駆動型の化学構造生成に基づいており、新しい小分子の迅速かつ効率的な設計を可能にし、創薬と開発のプロセスを大幅に短縮するという。

キッセイの代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)の 竹花泰雄氏は、IktosのAI技術が低分子創薬における同社の戦略目標とよく一致していると述べ、今回の提携に満足の意を表明した。Makyaプラットフォームの導入により、キッセイの医薬品化学能力が強化され、競争上の優位性と化合物の発見時間の短縮を備えた革新的な化合物の創出につながることが期待されるとしている。

Iktosの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)であるYann Gaston-Mathé氏は、日本の製薬業界の有力企業であるキッセイとの提携に熱意を表明した。同氏は、今後もIktosは、低分子発見の効率を最大化する直観的でユーザーフレンドリーな技術プラットフォームの構築に取り組むと強調した。