AI Shift(東京都渋谷区)は、電話応対を自動化する「AI Messenger Voicebot」に大規模言語モデルを組み込み、ユーザーの話し方に合わせた応対を実現した。ChatGPTの登場以降、LLMの活用が各業界で進んでおり、特にチャットボットの正答率向上に寄与している。しかし、ボイスボットでは応答速度や回答制御の課題があったが、技術の進化によりLLMの適用が可能になった。

AI Shiftは、200社以上にボイスボットを提供してきた経験を活かし、LLMをボイスボットに連携。これにより、ユーザーの異なる発話を柔軟に理解し、対話内容を制御する必要がなくなった。例えば、「明日の19時に4人で予約したい」という発話から、日付や時間、人数を抽出できるようになった。

また、ユーザーの発話内容から必要な情報を抽出し、足りない情報をヒアリングする能力が向上。これまでの膨大な対話シナリオ構築が不要となり、ボイスボットの構築時間が大幅に削減された。さらに、LLM連携により、ボイスボットの発話内容を事前に準備し、ユーザーへの案内文言を設定できるため、安全な運用が可能になった。

LLM連携をしたボイスボットのデモンストレーションでは、飲食店の予約を想定した応対が披露された。ユーザーの自由な発話に対応し、必要な情報を適切にヒアリングする様子が確認できる。AI Shiftは、この技術を通じて、ユーザーにとってより使いやすいサービスを提供していく方針だ。

出典:プレスリリース