インテリジェントウェイブ(東京都中央区)は、2023年11月15日にAIを活用した日本語校正が可能なクラウドサービス「IWI日本語校正ツール」を正式にリリースした。2022年11月に公開されたα版から基本機能を向上させ、公用文向けチェック機能や用語集によるチェック機能、チームでの管理機能などを追加している。AIによる基本的な校正が可能な無償版と、チェック項目を細かく設定できる有償版(1ユーザー:月額2,000円(税込))が提供され、法人の方も個人の方も利用可能となっているという。

働き方改革や技術発展により、非対面コミュニケーション、特にテキストによるコミュニケーションの機会が増えている。ChatGPTをはじめとする生成系AIの急速な進化は、文書の作成方法自体に大きな変化をもたらしている。適切な言葉遣いや正確性は、その言葉の持つ意味を越えて広範に影響を及ぼし、製品の説明であればその製品の品質、企業による発表や回答ならばその企業の信頼性に直結する。そのため、作成した文書の校閲は、制作物の品質保証や発信者の信頼性維持においてますます重要になっているとのこと。

このような背景を受け、IWIは大規模言語モデル(LLM, Large Language Model)を用いて「IWI日本語校正ツール」のα版を2022年11月に公開した。複数企業でのβテストとそのフィードバックをもとに、機能の向上や追加を行い、この度正式版をリリースすることとなった。なお、βテストでは、東京証券取引所からは同社が発行する文書の確認業務、日商エレクトロニクスからは外国籍社員の日本語メールチェックにおける検証協力および評価をいただいているという。

「IWI日本語校正ツール」は、自動で文章を校正する機能を持つ。原稿を入力すると、自動で校正が行われ、誤字脱字や文法の誤用、二重否定、「ら抜き」などを指摘する。また、AIによる文脈判断も行っており、文脈と外れる表記や不自然な表現の改善を提案する。これらの基本的な校正機能は無償版で利用可能であるという。

出典:プレスリリース