KDDIアジャイル開発センター(東京都港区)は、Azure OpenAI Serviceを用いた「デバサポAIチャット」とAmazon Bedrockを活用した「ビジつく!」の開発を発表した。同社は生成AIの活用を進めるため「KAG Generative AI Lab」を設立し、日々の技術習得とプロトタイプ開発に取り組んでいる。これらのプロダクトは、商用化に向けた実証実験として開発されたもので、開発経験を積み、適切な技術選択を行うための検証を目的としているとのこと。

「デバサポAIチャット」は、KDDIビジネスデザイン本部デジタルチャネル営業部デバイスサポートG向けに開発されたAIチャットボットである。法人顧客からのスマートデバイス関連の問い合わせ増加に対応するため、社内文書データを活用して迅速なサポートを実現する。社内PoCを通じて、同様の課題を持つ他顧客への商用提供も視野に入れているという。

Microsoft Azureを基盤とした「デバサポAIチャット」は、セキュアな環境で社内文書を取り扱う。社内文書やナレッジデータをAIが検索し、トラブルシューティングに必要な情報を提供する。RAGによる社内文書検索のチューニングを強化し、AIの応答精度を高めるための試行錯誤が行われた。PoCでは、実際の部門での導入と利用者からのフィードバックを収集し、今後の改善に生かす予定だという。

一方、「ビジつく!」は、DX新規事業サービスのアイデア生成を目的としたプロダクトで、KAGとKDDI DIGITAL GATEが共同で開発した。利用者はテーマを指定するだけで、生成AIが提案する「ジョブ」やアイデアから選択し、新規事業の構想を練ることができる。Amazon Bedrockを活用し、AWSクラウド内で開発された非同期アーキテクチャーを採用している。今後、これらのプロダクトを通じて得られた知見をもとに、より使いやすいAIチャットの調整を進めるとしている。

出典:プレスリリース