KDDIアジャイル開発センター(東京都港区)は、AWSの「Amazon Bedrock」を用いて「Slack」用チャットボット「かぐたん」を開発。KDDI Digital DIvergence Holdings傘下の企業に展開し、生成AIの業務活用を進めている。

同社は「KAG Generative AI Lab」を設立し、生成AIの最新動向を追い、プロトタイプ開発を行っている。KAGAIラボは、社内の開発チームに実践的なノウハウを提供し、顧客への価値提供を目指している。

「かぐたん」は、Slack内で「@かぐたん」とメンションすることで、生成AIに質問や文書作成の支援を求めることができる。KAGは、各社が安全に生成AIを活用できるように、セキュアなチャットボットを開発した。

アイレット、フライウィールのメンバーが先行ユーザーとしてフィードバックを提供。KDHグループ内での生成AI利活用のアプローチとして、エンジニアの知見を共有しながらプロダクトを磨いている。

かぐたんはSlack経由で利用可能で、ウェブブラウザーを開かずに生成AIを活用できる。Slackのスレッドで会話を継続し、履歴を記憶しながら追加質問が可能。個別利用やチャンネル招待もでき、導入企業に合わせたシステムプロンプトのカスタマイズが可能だ。

かぐたんはAWS「Amazon Bedrock」を活用し、Anthropic社のClaude 2.1を使用。Pythonで開発されたアプリケーションは「Bolt for Python」を用い、Amazon ECS上でサーバーレスに稼働している。AWS PrivateLinkを通じたプライベート通信とSlackの「ソケットモード」により、安全な接続が可能だ。

マルチテナント対応のSaaSとして開発されたかぐたんは、データベースを論理分割し、共通化されたアプリケーションコードとIaC化されたインフラで効率的な展開を実現。CI/CDパイプラインも完備している。AWS Lambdaを用いたサーバーレス実装が理想だが、今回はコンテナ実行を選択。今後は新機能の実装と顧客提供も検討している。

出典:プレスリリース