PKSHA(東京都文京区)は、AIチャットボットの導入成果を受けて、個々の学びを最適化する「探究型AIコンシェルジュ」の開発に取り組んでいる。2023年7月にはデジタルキャンパスコンソーシアムを発表し、大学のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。立命館大学(京都府京都市)との協働で、AIチャットボットを5部署に展開し、学生の学びをサポートしている。

立命館大学とPKSHAは、学生の興味関心に基づいた履修科目の提案を行うAIコンシェルジュを共同で開発。このシステムは、学生の意見を聞き取り、シラバスデータと照合して最適な科目を推薦する。ユーザーテストでは、90%以上の学生が満足し、「また使いたい」と評価。この結果は、学生の自己探求を支援し、新たな学習の機会を提供するAIの有効性を示している。

PKSHAは、教育分野だけでなく、社会全体の課題解決にAIを活用することを目指している。デジタルキャンパスコンソーシアムの推進や、戸田市での不登校予兆検知システムの開発など、AIの社会実装に向けた取り組みを進めている。今後も、立命館大学との実証実験を基に、AIを活用した課題解決に取り組む予定だ。

立命館大学の情報理工学部教授、仲田晋氏は、AIを活用して学生の潜在的興味関心や適性を捉え、最適な授業や研究室を推薦する「探究型AIコンシェルジュ」の開発に期待を寄せている。AIからのフィードバックを受けた学生が教育・研究環境を最大限に活用し、学びに生かすことを目指している。

出典:プレスリリース